2011年9月8日木曜日

狂信的愛国主義者

ロンドン五輪アジア最終予選で『なでしこジャパン』が3連勝し、
本日午後、北朝鮮と対戦する。勝てば予選首位が確定、
3大会連続4度目の五輪出場が決定する。

なでしこにしろザックジャパンにしろ、日本が勝つと、
わが家は狂躁の極みに達し、飲めや歌えやの大騒ぎとなる。
とにかくどんなスポーツでも、外国人を木っ端みじんにやっつけて
くれるとこの上なく嬉しい。ただし外国からの留学生がいる時は、
理知的なリベラリストの顔をして、狂信的愛国主義者の顔は
ひとまず隠しておく。

気に入らないのは、こんな時に「元気をもらいました」とか
「勇気をもらった」「感動をありがとう」などとぬかす輩だ。再三云うけど、
ボクはこの「元気をもらいました」や「背中を押してもらった」という言葉が大きらい。
この種の薄っぺらなセリフを臆面もなく吐きちらす連中を見ると、
顔面に思いきりパンチをお見舞いしたくなる。

それと「癒された」という言葉も実にいやらしい。とりわけ若い連中が
「ゆるキャラって心が癒されるんだよな」なんて云うのを聞くと、
「生まれた時から癒されっぱなしのくせして、なに寝言云ってやがる!」
と怒鳴りつけたくなる。

元気をもらっただの、癒されるだの、日本はいったいいつから半病人の国に
なっちまったんだ? 日本は〝半病人収容所列島〟か?


閑話休題。
おやじの妹で、アメリカに住んでいた叔母が死んだと、さっき連絡があった。
これで父方のキョウダイsiblingsはすべてあの世へ行ってしまったことになる。
今年は父方の叔父、次いで実母、父方の叔母と、
親や近親が立て続けに死んでしまった。

東日本大震災といい台風といい、
いったい2011年という年はなんという厄年なのだ。
合掌。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

勞さん:

”元気をもらいました”を嫌になるほど聞かされているね。 

でもいい子ぶっている若者たちに「お前たちにあげた積りはない。勝手に持って行くな」と言いたいもんだ。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

匿名様

毎日、暑いですね。

さて、年を取ると何ごとにも保守的になるのか、他人の言葉づかいが妙に気になります。

とりわけ「ら抜き言葉」がきらいで、
「出れる」「食べれる」「見れる」
なんていう言葉を聞くと、
その人の人格まで否定したくなります。

「させていただく」もきらい。
「感動をありがとう」も虫酸が走ります。

言葉への好悪がない人間は物書きになれない、というから、たぶんこれでいいのでしょう。

K子 さんのコメント...

まったく同感。

それから、受け取り側のコメントもそうですが、野球やらサッカーやらで、自分が一所懸命プレーすることで「勇気を与えたい」「元気を与えたい」とコメントする輩も、然り。
トラックなどで、「車がバックします。ご注意下さい」と女の録音声で言うのも気に食わない。気をつけるべきは運転手だと思うのですが。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

K子様

たしかに「勇気を与えたい」という言葉は
上から目線でいやですね。そんなもん、
いらねえや、とつい言いたくなる。

以下、きらいな言葉の一部を挙げると、
●自分を褒めてやりたい
●ご存知のように
●ぶっちゃけ
●うまっ! デカッ! 軽っ!
●こちらサラダになります
●お会計のほうは
●よろしかったでしょうか?
●自分探し

それと「~じゃないですか」が
とりわけきらい。
「あたしってェ~、野菜とか食べられない人じゃないですかァ~?」←知らねェよ

「ウン、わかります、わかります」
と相槌打たれるのもいやだなァ。

とにかく異星人に囲まれて生活しているようなもので、なんとも居心地がわるいのです。