2012年4月9日月曜日

花の下にて春死なん

昨日は花見のはしごをした。
1ラウンド目は家族で近くの樹林公園に繰り出し、
長女と一緒に作ったお弁当を広げ、
ボクはワインを飲んだ。
待ちに待った開花なので、ものすごい人出だ。

飲むほどに酔うほどに眠くなり、
横になってうとうとした。
日射しは思った以上に強かった。

桜のことは正直よくわからない。
この公園にはヤマザクラが多いと聞いているが、
ソメイヨシノとヤマザクラの区別さえつかない。
お酒には詳しいが植物のことは何も知らない。
無粋な「花より団子」派なのである。

花見のダブルヘッダーは午後3時から。
会場はわが団地に隣接した小公園。
ここの桜もみごとなものだ。

お相手はいつものキャッチボール仲間2人。
ボクはワインを持参し、仲間の一人は
純米無濾過の生原酒を1本ぶら下げてきた。

話題は「3人のうち誰が最初にくたばるか」という深遠高邁なもの。
2人は「順番ですから」と、年長のボクを最初に送りたがっていたが、
「おまえさんたちの弔辞じゃ品位に欠けるからヤダ」
とボクがダダをこね、結局、最初に逝くのは最年少のTさんということに決まった。
なんだかホッとする。

そのうち隣に陣取った若者グループが
ゴルフ練習用のドライバットという長い棒を
ぶるんぶるん振りまわし始めたので、
「オイこら! そんなもの振りまわしたら危ないだろ!
何考えてんだ、このバカ野郎!」
と、やさしく?注意したら、意外と素直に「ゴメンナサイ」と
従ったので(腰抜けめ!)、これまたホッとした。

そうこうするうちに、近所の悪友たちがわらわらと集まり出し、
バカッ話で大いに盛りあがった。1升酒はすでに飲み干している。
(あと何回、花見ができるかな……)
35歳と300ヶ月を迎えると、いつになく感傷的になってしまう。

家に帰ったら激しい頭痛に襲われ、
堪らず早寝したら、翌朝には治っていた。
深酒→バタンキュー→二日酔い→禁酒の誓い
→忘却→深酒→バタンキュー→二日酔い……←キリがない
こんな生活を42年間(酒タバコは18歳からです)繰り返してきた。
ロクな人生を送ってないな、と今さらながら驚き呆れる。
ああ、また飲みたくなってきた。

























6 件のコメント:

Nick's Bar さんのコメント...

ROUさん、

こんにちは。

桜の写真は、酔ったがゆえに斜めに撮れてしまったのか、世の中斜に構えてしか見られなくなってしまったからなのか分かりませんが、キレイですね。

もう一週間、もちますかね?

「満開の桜や、色づく山の紅葉を、この先一体何度、見ることになるだろう」

そんな歌もありましたねぇ・・・

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

NICK様

今も樹林公園をぐるっとジョギングしてきたところ。

昨日ほどじゃないけど、けっこう
花見客(主婦のグループが多い)が
昼酒を楽しんでました。

いいですね、この季節は。
NICKさんに花を愛でるような
繊細な感性があるとは思えませんが、
たまにはいいですよ、
花を見ながら来し方を
振り返ってみるのは。

花は来週までたぶんもつでしょう。
やりますか、たまには。←いつもやってんだろ!

匿名 さんのコメント...

勞さん

世の中に たえて桜のなかりせば 春の心は
のどけからまし。 業平

世の中に たえて酒のなかりせば 二日酔いに悩まぬものを。 読み人知らず

世の中に たえて酒のなかりせば 花の下にて春死ぬ無きを。 読み人知らず

世の中に たえて女のなかりせば われの心は
狂わぬものを。 色ボケ爺

業平さん すみません!

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

匿名様

蜀山人の狂歌。
世の中に 絶えて女のなかりせば
男の心 のどけからまし


次は拙作。
世の中に 絶えてお酒のなかりせば
醜女はついに 醜女のままなり
            字余り失礼

K子 さんのコメント...

薄紅色の花がふわふわと咲いて、その後緑色の葉が出るのが染井吉野。ちなみに、アメリカの染井吉野は、花が枝にキリタンポ状について、日本のものとはちょっと風情が違います。
花と褐色の葉が一緒に出るのが山桜。

皆様が揶揄に使う「姥桜」とは、女盛りを過ぎても、なお美しさや色気が残っている女性の褒め言葉。あ~ら、私のこと?

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

K子様

まいったな……

ソメイヨシノとヤマザクラの違いは
よ~くわかりました。
でもウバザクラはちょっと……

  葉桜になるまでグチな婿選び

なんて川柳がありましたな。

好きですよ、葉桜は。ウバザクラの色香は
ちょっとねえ。毒がありそうだし。