2012年11月30日金曜日

ハレムな朝

昨日の朝、またまたギックリ腰をやってしまった。
日頃、水泳やジョギングで身体を鍛えているつもりなのだが、
持病の腰痛は相変わらずだし、時々、このギックリ腰を再発させてしまう。

今朝は駅前のT歯科に一番で予約してあったので、無理して出かけた。
杖をつき、カメのようにのろのろと、途中で何度も一服し、
どうにかこうにかたどり着いた。ふと気づいたのだが、どういうわけか、
歩行の際に身体が右に15度ほど傾いている。どんな状況下にあっても、
左傾化することがないという志操堅固な精神。まさに日頃の精進のたまものだろう。
われながら自分を褒めてやりたくなる。

いくぶん首うなだれ、哀れっぽいかっこうで医院の扉を開けたら、
可愛い受付嬢が「どうしちゃったんですかァ?」
と驚き、やさしくいたわってくれた。がんばった甲斐があった。

この駅前のクリニックにはすでに15年通っている。院長の腕は並みの上といったところだが、
歯科技工士たちがいい。腕だけでなく、なんと粒選りの美女ばかりが揃っているのだ。
たぶんそのお陰だと思うが、近隣に数店舗を展開、どこもみなハレムか後宮のように
美女たちが迎えてくれる。当然のことながら待合室は助平なおじさんたちでいっぱいだ。
ボクが浮気をせず15年間通い続けられたのも、この〝美女パワー〟のお陰なのである。

さて、いつも思うのだが、診察台に横になり、大口開けている図はどう見たって間が抜けている。
それに口の中なんて歯垢がいっぱい溜まっているし、虫歯だってある。歯抜けのジジババだって
来るのだから、惨憺たる光景で、とても見られたもんじゃない。
人一倍美意識の発達しているボクとしては、実にどうにも、堪えがたいひとときなのである。

おまけに、そのマヌケな口の中を「どれどれ」とばかり美女にのぞかれる。
時には指を乱暴に突っ込まれ頬を横に引っぱられる。そしてガリガリやられる。
いつだったか、「はい、アーンして」といわれたことがある。俺は赤ちゃんか?

それでも美女にグリグリされたり、プニュプニュされたりするのは気持ちがいい。
意図的なのか、美女の胸が時折ボクの頭にツンツン当たることがある。
「男の患者さんには〝スペシャルサービス〟をしてやるように」
と、商売上手の院長からきつく言い渡されているにちがいない。
こんな素敵なサービスがあるのなら、おじさんたちは這ってでも通う。

ところが、支店網を拡大しすぎたのか、美人技工士が品薄で、
なかなか集められなくなったという。時折、相撲取りみたいな体格を
したおばさん技工士を見かけることが多くなったから、
いよいよ急速成長のひずみが出てきたのかもしれない。
「でね、最近は男の、それもジャニーズ系の技工士を採るようにしたんですよ」
マジメな顔して院長が言う。いったいどーゆう経営方針なのだ。
結果、おばさんの患者が急増したという。

「ひどいな。そんなのマニフェスト違反じゃないの」
ボクが厳重に抗議すると、院長は「ヘッヘッヘ」と笑い、空っとぼけた。
今日は頭のツンツンはなく、最初から最後まで院長にガリガリ、バキバキと
乱暴にいじくり回された。ギックリ腰をおしてわざわざ行ったのに、何という仕打ち。
サイテーの1日が始まった。




←こんな美人にグリグリ、ぱみゅぱみゅされたい。
  「はい、アーンして」
  「アッハーン……」
 

2 件のコメント:

nana さんのコメント...

労様こんばんは、腰痛の具合はいかがでしょうか?

先日はお仕事中お邪魔をしてしまい、すみませんでした。

ところで、私の生徒(72歳)で長年の腰痛がムアツ布団で?治ったと言う方がいます。

その方とのお付き合いは、もう2年にもなりますが、”またやってしまいました”と言いつつも、コルセットをしてまで私の所に通ってくださってました。ところが、今年の夏ごろ腰の具合はどうですかと尋ねましたところ、ムアツに替えてから、なんか最近調子が良いとの事でした。ムアツよム・ア・ツっておっしゃってました。(笑)

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

nana様

心入れのワッフル、感謝です。

さてギックリ腰のほうですが、けっこう
しんどいです。朝、蒲団から起き上がるのが
大変で、ウギャーとかムヒーとか叫びながら、
ようやく立ち上がります。
その痛いこと痛いこと。

立ったらすぐにコルセットを巻き、
しばらくジッとします。
そして静かに一歩を踏み出す。
二足歩行できる喜びが
じんわりと胸にこみ上げてきます。
人間は、どんな些細なことにも幸せを
感じることができるんですね。

ムアツ蒲団のことはネットで調べてみました。
なかなかよさそうですね。
少し検討してみます。

でも、ムアツに替える前にオムツに替えられそうで恐いです。