2013年4月3日水曜日

輝けウォーターボーイズ!

この数十年、同窓会のたぐいは首をすくめて見送ってきたけれど、
昨日、40数年ぶりの「プチ同窓会」に参加した。高校時代のクラブ仲間である。

ウォーターボーイズ』という映画をご覧になったことがあるだろうか。
廃部寸前の男子高水泳部のダメ男たちがシンクロナイズドスイミングに挑戦するという
爆笑コメディで、妻夫木聡や玉木宏がそのダメ男を演じ、大ヒットした映画だ。

モデルとなったのが県立川越高校の水泳部で、実はボクの出身クラブなのである。
幸いなことに、ボクたちの時代はシンクロと無縁で、恥ずかしいかっこうをしなくても済んだが、
当時もダメ男はいっぱいいて、そのダメ男4人組が雁首を揃えたのが昨夜の集まりだった。

なかでも一番のダメ男はボクで、今でも思い出すと頓死しそうになるくらい血圧が上がるので、
今まで川高水泳部出身ということはひた隠しにかくしてきた。もちろんOB会などという
恐ろしい集まりには死んでも出るつもりはない。昨夜の出席は、だから年のせいで
焼きが回ったのだ、と自分で自分に言い聞かせている。

肝煎り役を務めてくれたビッグT君は川越にある造園業者の親分だ。
すでに孫が3人もいるという温厚篤実な紳士で、ブレスト(平泳ぎ)が担当だった。
スウェーデンのウプサラ大学出身という変わり種で、当時〝フリーセックスの国〟として
知られていた国へ、何を勘違いしたのか、しゃにむに留学してしまった。

当時と同じ骨皮スジエモンのリトルT君は、6人の孫に養分を吸い取られてしまったのか、
アフリカの飢餓難民みたいに痩せさらばえ、背中をトンと押したら倒れてしまいそうだった。
40数年前も骨と皮ばかりだったから浮力がつかず、なんだか奇妙な泳ぎで水と格闘していた。
中学校で物理を教えていた、などと自慢していたが、たぶんホラだろう。

飯能の山奥で林業を営んでいるO君は典型的な末端肥大症で、手足が大きいから、
効率よく泳げた。そのためか練習時も試合時も思いっきり力を抜き、先輩たちから、
「おい、流してんじゃねえよ!」
といつも叱られていた。それでもニタニタ薄笑いをうかべて泳ぐのだから、
なんとも気色のわるい男だった。

そんなロクデナシ男たちが40年ぶりに再会した。話題は自然と部活の話になる。
インキンたむしの巣窟だったチョー不潔な部室、薄氷を砕きながら泳いだ悲しき新入生時代、
指導と称して女子高水泳部員のあらぬところを触りまくっていた助平な先輩たち……と
話のタネは尽きなかった。

「合宿時に爆睡してると、先輩たちが何とかタームという軟膏を俺たちのポコチンの先に
塗りまくるんだ。ついでに赤チンで落書きもする。こっちは疲れて死んだように眠ってるから
まったく気づかない。夢の中で、なぜかポコチンがおっ立ってカッカッと熱くなってる。
そして変な夢見てうなされるんだ」
ビッグT君が打ち明けてくれた。卒業後、いかにも唐突にスウェーデンの大学に留学したのは、
たぶんこの時の〝快感〟が忘れられなかったのだろう。何とかタームのおかげである。

みんなすっかり老け込んで、変わり果てた姿になってしまったが、
とりあえず生きていることが確認できてよかった。それと相変わらずのダメぶりも
しっかり確認できた。進化していないのはご同慶の至りで、アホは死ぬまでアホなんだ、
とあらためて認識した次第だ。外はあいにくの雨。でも心の中は晴々としていた。







←映画『ウォーターボーイズ』にはダメ男がいっぱい。
ボクたちはそいつらよりもさらにダメ男だった。

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