2013年8月18日日曜日

お盆とマイケル

昨日、父母の墓参りをしてきた。
墓石が溶けてしまいそうなくらい猛烈に暑い日だった。
墓石に水を掛け、花を手向け、線香を供え掌を合わせる。
墓の前で頭を垂れたのは家族の他にもいた。
アメリカ人のマイケル・フェントンMichael Fenton氏だ。

マイケルはALL HANDS Volunteersの一員で、長女と一緒に岩手・大船渡で
震災支援ボランティアに勤しんだ仲間である。今回二度目の来日で、日本での
最後の一日をわが家と共に過ごすことになった。お盆にはどんな行事があって、
迎え火・送り火とはどんなものなのか。その一端にふれさせようと、今回の招待に
なったわけである。マイケルは猛暑のなか、快くつき合ってくれた。

マイケルとは初対面だった。長女の話ではアメリカ西海岸に暮らしていて、
飛行機はファーストクラスしか乗らない大金持ちで、自邸のワインセラーには
高級ワインのコレクションが400本以上あるという。そこまで聞くと、
ずいぶん嫌味なおっさんみたいに思えるが、さにあらず。ご覧のように風貌は
ホームレスになっちまったショーン・コネリーみたいな枯れた趣き。
人物はいたって気さくで、ユーモアたっぷりの話しっぷりからは、
深い教養をのぞかせていた。

墓参り、実家訪問のあとは、お決まりの蔵造りの街並み(川越)を見学。
菓子屋横丁を散策し、人力車の走る町をぶらぶらし、駄菓子屋で
昔懐かしい菓子を買う……。
ああ、こうやって外国から来た友人たちを、
いったい幾度この街に連れてきたことだろう。

夕方、わが家に戻り、冷房の効いた部屋でささやかな宴会。
やきとりを肴に冷えたビールを酌み交わしたら、ようやく人心地ついた。
狭くて貧しいわが家など、豪壮なフェントン邸の納屋か馬小屋くらいのレベルだろうが、
彼は終始笑顔を絶やさず、日本での最後の夜を愉しんでいってくれた。

来年は、もっと日本語(コンニチハしか言えない)に磨きをかけてから来日します、
とマイケルは宣言。こっちも英会話(ハローしか言えない)にもっと磨きをかけねば、
と強く思った。が、3日もすればそのことをすっかり忘れてしまう。そのくり返しだ。

マイクさんよ、お互い見た目はジジイだけど、心の中は青春時代そのもの
(映画『イージーライダー』の話で大いに盛りあがった。彼はハーレーをこよなく愛しているという)。
いつまでも元気でいようね。来年もまた会いましょう。




←川越の「菓子屋横丁」にて、
マイケルとダンディな(自分で言うな!)ボク。
twinsという声も。見た目はボクより老けてるが、
実際は4つ年下。







 

4 件のコメント:

Nick’s Bar さんのコメント...

ROUさん、

こんにちは。


なにはともあれ、ハーレーとはいい趣味ですな。


ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

NICK様

自画自賛するな!

あれは明らかに成金趣味です。

でもピーター・フォンダのキャプテン・アメリカはかっこよかったなァ。

NICKさんのキャプテン・ニッポンは
どうでしょうかねえ。

ニワトリ さんのコメント...

老先生こんにちは

私も先週、20年ぶりに、お寺にお墓参り行ってきました。和尚さんも忙しかったらしく、
お説教が早く終わって良かったです。

先生とお~~~ってもナイスなお帽子をかぶっていらっしゃいますねえ。

チョーーーカッコイイです。

ROU.SHIMANAKA さんのコメント...

ニワトリ様

雪女になったりジゼル・ブンチェンになったり
ニワトリになったり、この暑いのに忙しい
人ですね(笑)。

20年ぶりのお墓参りですか。
ということは、生まれてから2度目?

坊さんの読経とスカートの丈は、
短いほどいい、といいます。
罰当たりだけど、ほんのさわりでいいんだよね、読経とか法話は(笑)。

ニワトリさんは水浴びしてますか?
水ではなく砂だったっけ……
ボクは火曜日は5時から行水します。
よかったら一緒にどうですか?