2015年4月11日土曜日

「蛮爺's」の熱い夏

ボクはシャイで小心者の割には目立ちたがり屋だ。
他人への思いやりは人一倍あるが、それ以上に自己チューでもある。
協調性は一見ありそうだが、実際はほとんどない(小学校の通知表には「協調性なし」と書かれた)。
群れるのが死ぬほどきらいといいながら、けっこう群れている。

というわけで、今夏、団地内で開催される恒例の夏祭りに参加することにした。
祭りの屋台でやきとりを売るのではない。会場にしつらえたステージで7年ぶりに
歌うのである。腹の底から声を出して歌えばボケ防止になるというし、
ギターで指を小まめに動かせば血のめぐりだってよくなる。
新バンド名は見た目そのまんまの「蛮爺's」。相棒はお抱え楽士のNICKである。

以前はドラムス、ベース、リードギターと錚々たるメンバーを擁していたが、
今回はごく零細で、二人っきりの舞台だ。NICKも電子ピアノではなく、
アメリカから取り寄せたハモンドオルガンを弾く。なにしろどでかい代物だから、
舞台まで運び込むのに難儀しそうだが、これでなくてはイヤ、とダダをこねている。
困った男だ。

歌うのは団塊の世代(66~68歳)が青春期に歌ってたであろう曲ばかり。
この団地住民の中心世代が〝団塊〟だから、ユーミンの歌やら中島みゆきの歌で、
ビールでも飲みながら若かりしあの頃を懐かしんでもらおう、という趣向なのだ。
二人だけの舞台ではちょっぴり淋しいので、長女(高校時代にヒップホップダンスをやっていた
とローマっ子のサブリナみごとな美脚の持ち主)に、
「バックでダンスとコーラスを担当してくれない?」
と声をかけてみたら、「絶対にイヤ!」と断られてしまった。
二人とも見かけによらずシャイなのである。
しかたがないので、むさいNICKおじさんと二人だけでシコシコやることにした。

昔のバンド仲間に言わせると、ボク(ヴォーカル&リズムギター)は〝音感とリズム〟
に問題があるのだそうだ。音程は狂わないのだが、バックの演奏を無視して
勝手に曲調をアレンジしたり、一拍遅れて歌い始めたり、勝手に終わったりと
めちゃくちゃなのだそうだ。ボクにはまったく身に覚えのないことなのだが、
ボクよりもはるかに音にうるさいセミプロ級の仲間たちが言うのだから、
たぶん本当なのだろう。

なにしろ美空ひばりやマイルス・デヴィスと同じで(←ミエはって大物ばかり並べてる)、
楽譜がさっぱり読めないのだからどうしようもない。
「前奏は8小節入れて、間奏は4小節にしよう」
とNICKが言うのだが、この何小節というのがそもそもわからない。
何分の何拍子というのもわからない。だから変なところで
歌い始めたり、いきなり終わったりして仲間のひんしゅくを買ってしまう。
ならば音楽の基礎をイチから勉強するかというと、それもしない。
その手のややこしいことはできるだけ避けて生き長らえてきたので、
この先もその線でいいかげんに生きてゆきたい、と虫のいいことを考えているのだ。

昨日、池袋のクロサワ楽器店でエレアコ用のギター弦を買った。
ついでにカポタストとピックも買った。家に帰ってさっそく弦を張り替えたが、
これがけっこう手間がかかる。うまく張れてもしばらくは音が安定しないから、
頻繁にチューニングを繰り返さなくてはならない。

ボクは団地内のおじさんたちには怖れられているが(コワモテだもんね)、
おばさんやおばあさんには絶大なる人気がある人妻にやさしいから)。
おそらく祭り当日はステージ前のかぶりつき席が
おばさん同士の壮絶な奪い合いになるだろう。

祭りの日程はまだ未定だが、毎年、7月の第4土曜日(雨天の場合翌日曜日に順延
に行っているから、今年は7月25日(土)あたりだろうか。死ぬほどヒマで、ボクの
勇姿ならぬ赤っ恥をさらしている姿をしっかりご覧になりたい方は、
ぜひとも観に来てください。入場は無料です。ブログ読みました、と声を
かけてくれれば、やきとりの一本くらいはごちそうします(ケチ)。






←これは2007年の舞台。
まだみんな若いな。






※追記
正式日程が決まりました。
「蛮爺's」の舞台は7/25(土)、午後3:15~4:00の45分間です。
雨天時の場合は翌26日(日)の午後6:30~7:00に変わります。

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